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【Vol.4】ロンリークレイジーゆういち

☆ご挨拶☆

遅くなりましたが新年号です。今年も、たくさんのステキなアーティストの方々をみなさんにご紹介できますよう、楽しく頑張っていきますので、応援とご愛読をどうぞよろしくお願いします!!

 

 

2021年の新年号であるVol.4の今回は初のインタビューに挑戦をしました。お相手は、丑年にちなんでロンリークレイジーゆういちさんです。「どうして?」と思った方も、「なるほど!」と思った方も、ゆういちさんの知られざるあれこれを伺ってきましたので、楽しんで読んで頂けたらと思います。

☆インタビュー☆

ロンリークレイジーゆういちさんは、2014年頃からソロアーティストとして活動。2017年に1st Full Album「LONELY-CRAZY-DISCO」を全国リリースしインディーズデビュー。2019年には2ndFull  Album「パラレルワールドDISCO」をリリース。

 

歌とギター、ルーパーやアナログシンセサイザーなどを使ったライブは唯一無二。2020年からはYouTuberとしても活動を始めるなど、多彩な活動を展開している。

 

今回のインタビューでは、音楽を始めたきっかけや、仏教・歴史トーク、苦難の年だった2020年の活動や2021年へ向けての意気込みなどを伺うことができた。


__さっそくですが、まずはゆういちさんが音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

 

大学3年から4年生になる春休みに、イギリス旅行へ行きました。その時に、イギリスの音楽に触れたり、イギリスの人たちの周りを気にしない自由な雰囲気に刺激をされたりして、これは自分もやりたいことをやらないといけないなと思い、日本に戻ってからメンバーを集めてバンドを作ったのが始まりです。

 

__それまでは、バンドなどはされていなかったのですね。

 

探していたのですけど、いいメンバーが揃わなくて、やっていませんでした。

 

__楽器を始めたきっかけは?

 

中学生の3年生の時に、友人の家で、5人で遊んでいました。その時に「半熟英雄」という4人用のゲームをしていて、自分はじゃんけんに負けて待っている時に、その友人の家の奥の部屋にあるギターを見つけました。そこで初めてエレキギターを弾いてみて「これだな」と思ったのがきっかけです。もともとスピッツが好きだったので、そこからスピッツの曲を弾いたりし始めましたね。

 

__では、その時にじゃんけんに負けていなかったら、ギターをしていなかったかもしれないのですね。

 

そうですね。その後、高校に入学した時も、同じくらいの背の高さの青木君が並んでいる時に、僕がかばんにぶら下げていたX JAPANのヒデのピックを見つけて声をかけてくれ、すぐに仲良くなり、青木くんの家に行って2人で練習したりしていました。

 

__大学4年生ではじめたバンドでの活動から、今のスタイルになったきっかけは?

 

ソロになるまでに、2つのバンドをやりました。その頃出会ったバンド仲間が「THE CATTLEFISH FRITTER」です。バンドはメンバーがいるものなので、不仲になってしまうことも多々あります。そこで無理に続けていくよりも、一人で自分のやりたいことをやっていこうと思ってソロを始めました。

 

__そうして「ロンリークレイジーゆういち」が誕生したのですね。名前はどうやって決めたのですか?

 

普通に自分の本名でやるのは違うなって思っていました。「ナオトインティライミ」的な覚えやすい名前にしようと思って、「ゆういちラブイズブラインド」と「ロンリークレイジーゆういち」の2つの候補があって。「ロンリークレイジーゆういち」の方がポップかなあと思って。

 

__それで、「ロンリークレイジーゆういち」になったのですね。ルーパーなどを使った今のライブのスタイルもソロになってからですか?

 

ルーパーは1人なので使ってみたら面白いかなと。自分としては面白い使い方で使いこなしていると思います。この使い方は、アイデア勝負なところもあるので、いい具合にアイデアを出せていると思います。

ルーパーのほかにアナログシンセも4つ使っています。それぞれ出る音が違っていて、電卓サイズの軽いものです。1人でライブをするので、あまり機材が重くなるのが嫌で、軽いものを選んで使っています。

1人で、アナログのスタイルのライブでこれだけのことをやっている人は他にはいないのではないかと自負していますね。

 


 __音源の時もライブのような演奏を再現しているのですか?

 

音源とライブは別物だと思っています。なので、CDにするときは、エンジニアさんにアドバイスをもらいながら、いろいろな音をのせています。なので、ライブで音源をそのまま再現をするのは不可能なものもあります。

 

__ゆういちさんといえば、食べ物というイメージがとても強いのですが

 

それぞれにテーマにして合う歌があると思うのですが、自分はそれが食べ物でした。「岡山名物きびだんご」を作った時にそれを感じて、そのあと作った「牛丼DISCO」で確信しました。「きびだんご」は自分の故郷について歌った歌で、そのあと何にしようかなと考えていた時に、たまたま牛丼屋さんに行って牛丼の歌にしようと思いつきました。ラップのところも、メニューをただ読んだだけで。初めは、牛丼を食べたら太っちゃうというだけの歌だったのですけど、「牛丼DISCO」としたことで曲が締まりましたね。

 

___他にも、「アンギーラ」「ジャンバラヤ」などもありますよね。私も「アンギーラ」は好きな曲です。

 

あの歌は、「忘れてモーテルズ」というバンドの283(つばさ)から、「100円寿司の穴子は、本当はアンギーラという魚なんだ」と教えてもらい、その怪獣みたいな名前のインパクトに衝撃を受けて、その場で「これ曲にしていい?」と了解をもらい、その帰りにカラオケボックスで一気に作った曲です。たくさんの人に「あの歌はいい」と言ってもらえる曲になりましたが、283には「あれはおれのネタだ」とずっとしつこく言われています。

 


その「アンギーラ」のメロディーに歌詞を変えて作ったのが「ジャンバラヤ」です。自分の曲で、こんなことをするのはなかなかいないですよね。新しいと思って作りました。バイトの休憩中にウィキペディアで作り方を調べながら、曲に歌詞をのせていきました。お金があれば、ぜひアメリカのルイジアナ州に行ってMVを撮りたいですね。

__「ジャンバラヤ」を初めて聞いたときの衝撃は今でもよく覚えています。「アンギーラ」はお魚の話からせつない恋のお話に見事に融合されています。「ジャンバラヤ」はご飯の作り方から、スペインの奴隷問題につながっていきます。他にも社会的な問題に触れている曲も多くありますよね。

 

やはり、アーティストとして社会の問題に触れ、曲にしていきたいと思っています。2020年は特にそういった曲を多く作ってMVにしました。「うがい手洗いHIPHOP」「テイクアウト!チェケラッチョ!」「日本2020」です。

「日本2020」みたいな曲はとても真面目な曲で、そういう社会の問題を突き付けるのも、アーティストとして必要かなと。思いつくと歌にしてしまう癖があるので、現状を考えると2020年はそういう歌が多くなりましたね。

 

__「仏教DISCO」といった、日本の歴史に触れるような曲もありますよね。歴史がお好きなのですか?

 

歴史は好きですね。仏教も好きです。実は2020年は「仏教DISCO2」のレコーディングをしました。飛鳥時代から現代までの壮大な仏教史の歌です。それぞれの時代の支配者たちが仏教を使って民衆を支配しようとしたり、弾圧をしたりしてきました。そもそも神仏習合が起こっている時点で、日本の仏教は中国などとは違っています。明治以降は神道を中心にしようとしたが、あまりにも仏教と神道は繋がりすぎていた。そして、戦後神道がアメリカによって否定されてしまった。そんな流れの中で、今の日本では仏教は宗教というよりもカルチャー仏教となってしまっていますね。


__お詳しいのですね。仏教は鎌倉時代が熱いと私は思っているのですが。

 

鎌倉仏教シックス(※)ですね。熱いですね。平安時代の後期に仏教は弾圧をされて、空海たちは山の中で修行に徹した。その修行の中から、法然、親鸞などが誕生したのです。

鎌倉時代というと、実は源氏が大好きで、鎌倉のゆかりのあるお寺に行っています。政治の天才頼朝と戦さの天才義経。その間にいる範頼。範頼は頼朝に本当に忠実だったが、謀反を疑われて島流しにあってしまいます。

(※ 鎌倉時代に誕生した6宗の新仏教。浄土宗(法然)、浄土真宗(親鸞)、時宗(一遍)、日蓮宗(日蓮)、臨済宗(栄西)、曹洞宗(道元)の6宗。)

 

__源氏で曲が作れそうですね。「仏教DISCO2」もとても楽しみです。

 

 

曲にするにはかなり思いを込めないといけないですね。楽しみにしていてください。

__2020年は先ほどもでましたが、たくさんのMVの発表やYouTubeへの進出などもありましたね。

 

コロナ禍になって曲がたくさんできて、すぐにレコーディングをしてMVを3つ作りました。自分で作った自作MV第1弾となったのが「うがい手洗いHIPHOP」です。たくさんの方から面白いと言ってもらいました。その後、飲食店の苦境を歌にした「テイクアウト!チェケラッチョ!」。この曲のMVには、今日のお店「TONOTO」さんや、ここの店長さんに紹介して頂いた近くの焼肉屋さんなどのお店で撮影に協力をしてもらいました。「日本2020」のMVはだれかに頼もうかとも思ったのですが、イメージが湧いたので「ボンビードリーミーゆういち」さんが作りました。アニメーションを使って、キュビズムのイメージで作りました。ちなみに「フェアリークリーミーゆういち」さんは僕のアルバムでベースを弾いています。とても甘いベースを弾いてくれます。

 

__どれもゆういちさんですか?

 

ご想像にお任せします(笑)。

とにかくDIYに励んだ2020年でしたね。YouTubeを始めたのは、いよいよ始め時だなあと思ったからです。バンドだったら、メンバーの総意を得るとか時間がかかるのですが、僕は一人なのですぐに始めました。でも、編集がとても大変です。本当はもっとYouTubeをがんばろうと思っていたのですが、後半はだいぶライブも入ってきたので思っていた以上にできなかったですね。曲の紹介をしたり、音楽のことを語ったりしていきたいと思っています。そんな中で、先日、晋平太さんという日本でとても有名なラッパーの方の動画で、僕のラップ動画を取り上げて頂いてとてもうれしかったです。

 

__ラップを音楽に取り入れようと思ったのはどうしてですか?

 

バンドやめたときにやってみようかなと。もともとレッチリが大好きで。そして「ゆういちラップ」という曲を作りました。僕の目指す音楽は、色々な音楽を取り入れながら、他にない自分のスタイルで、かっこつけすぎない、視覚的にも面白い、それでいて斜め目線の音楽ですね。


 

__とてもユニークな曲も多いのですが、お笑いではない。すごいバランスだと感じます。

 

それは僕の演奏があるからだと思います。演奏が下手だったらただのお笑いになってしまう。

 

__練習はストイックにされているのですか?

 

やっていますね。本当はロンリークレイジー的にはやってないといったほうが面白いと思うのですが。練習はしっかりやっています。


__ツアーにも行かれていますが、印象に残っていることなどありますか。

 

ダイナマイト☆ナオキ先輩とツアーに一緒に行ったのが楽しかったですね。お互い、こんな人生だったみたいなことを3日間、車の中で話しながら。もちろんライブも最高でした。

また、登山さんとのライブでは、セッションもやらせてもらいました。ライブの直前に飲みに行ったエピソードから即興で作った「湯豆腐の歌」というのが、会場で大うけして。そういうのがライブの楽しさですよね。

 

__最後に、丑年の2021年、今年の展望などはありますか。

 

実は2019年の終わりに2ndアルバムを発売し、そのアルバムの収録曲の「ぼっけぇ好きじゃけん」のMVも完成していよいよ!というところでコロナになってしまったので、あまり広げることができず悔しい思いを2020年はしました。このMVは岡山の観光課の人にも協力してもらって作り上げたものです。岡山の晴れの国大使になりたいとも思っています。悔しさの中で、「ライブハウス」「仏教DISCO2」、ライブでもやっている「鼻毛フライアゲイン」などのたくさん曲をレコーディングしたので、時をみて発表していきたいと思っています。楽しみにしていてください。

まずは、丑年にちなんで年明け早々に公開した「牛丼DISCO~techno version~」をたくさんの方に楽しんで頂きたいと思っています。

人生の中であと何年音楽できるのか、それを考えたら躊躇していられないので。ライブもやりたいし、曲ももっとたくさん作って発表していきたいですね。

 

 

ぜひ、みなさんからも、丑年にちなんだ「ロンリークレイジーゆういち」をバズらせるアイデアを募集しています。みんなで一緒に「ロンリークレイジーゆういち」を盛り上げて頂けたらと思いますので、どうぞよろしくお願いします!!

☆インタビュー後記☆

やっていることは奇抜でまさにクレイジーなのに、本人は至ってとても真剣で真面目で故郷思い。ロンリーがゆえに、活動に小回りが利き、起動も速い。そんなロンリーの良い点を最大限に活かして、地道にコツコツと創作活動を進めている、そんなゆういちさん。ゆういちさんの周りにはたくさんの人との繋がりもあり、あまりロンリーっぽい印象は受けないが、実際は様々なことを自分一人で考え、行動している実力派ソロアーティストだ。

 

ライブとなれば、たった一人でいくつもの機材を使いこなし、圧巻のパフォーマンスでそこにいる人たちを魅了してしまう。昨年の苦しい時間も、着実に歩みを進め、蓄えた力でこの丑年の本年は「牛丼DISCO」とともに大飛躍をしてくれることだろう。インタビュー記事では触れなかったが、ゆういちさんならTikTokを活用した音楽の発信も面白そうだという話もあがった。

様々な可能性に果敢に挑戦をし、猪突猛(モー!?)進に突き進んでいくゆういちさんに、今年も楽しい夢を見せてもらえそうだ。

 インタビューのお店は、下北沢「TONOTO」さん。下北沢東口から徒歩5分。ゆういちさんが昨年発表している「テイクアウト!チェケラッチョ!」のMVにも登場しているお店。店長さん(写真左)は、ゆういちさんの昔からの音楽仲間とのこと。店長さんはじめとして、店員さんもみなさん感じがよく、お料理もお酒もとてもおいしく、雰囲気も抜群のお店。

 

この日頂いたゆういちさんおススメの「とりのささみのお刺身」と「たまごの黄身の燻製・たまちゃん」は絶品で、合わせて食べるゆういち流のささみONたまちゃんも最高の組み合わせ。

 

気になった方は、ぜひ、下北沢でのライブの前後に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

 

下北沢店 | 十勝うまいもんバル TONOTO [とのと]

 

近くのライブハウスはこちらから


ロンリークレイジーゆういち2ndフルアルバム「パラレルワールドDISCO」は各種サブスクで聴けます!

 

Spotify:https://open.spotify.com/artist/1JO1mfhSpIjvnadSYtU1UU?si=bZJtXaFxQAKWQjYAZ_rmdg

  

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