Vol.23は、前回に引き続き、大世界夜桜極蔵楽団の皆さんとのインタビューの後編です。
今回は、アルバム『素晴らしき我が人生』の中のオススメの曲、そしてレコ発ツアーに向けての意気込みを語っていただきました。
インタビュー
~がむしゃらだし、甘えてないし、今の時代に必要な「テメーの力でもぎ取るんだ!!」みたいなのがテーマにある(テツ)~
ーこのメンバーで完成した今回のアルバム、私も聴かせて頂きましたが、とても楽しいアルバムで大好きになりました。ぜひ、みなさんのオススメの曲を教えてください。
SUZAN)
やっぱり思い出深いのは、レコーディングで一番最初に録ったのが『ロックバンドがやりたい』という曲で。
極蔵)
あ、あのカバーね(笑)
テツ)
オリジナルです!
CHAD)
オマージュね(笑)
テツ)
俺のオリジナルです!(笑)
SUZAN)
あの曲から録り始めたんですよね。まさか意外な曲で。
HIROSE)
ぼくは『ライブハウスだぜ』ですかね。サックスがバリバリに入っているんですよ。
極蔵)
カットされなくて良かったよな。(笑)
CHAD)
私も『ライブハウスだぜ』が好きですね。
テツ)
コーラスにCHADの「バカヤロウ!」が入ってますからね。
CHAD)
違う、違う!(笑)
なんかサビが気持ちいいなって思って。
自分の中ではピストルズなんですよね。ルーズな感じのピストルズを出したいなって思って。そういうイメージが伝わればいいなと思います。
テツ)
僕は最後の、テーマ曲にもなっている、少しメロウな『素晴らしき我が人生』ですね。これは、極さんの全く洒落っ気なく、書きなぐっている感じの歌詞がすごく良くて。そのシンプルな歌詞をシンプルな曲にしたいなと。それで、すごくスタンダードな曲ができました。誰でも歌えて、誰でも同じ気持ちになれるような曲だなって思うので、この曲ですね。
色々悩みがあるかもしれないですけど、自分を肯定して生きていきましょうよって歌ですね!!皆さん、俺、良い事言ってますね!!(笑)
SUZAN)
言ってますよ!
お客さん)
拍手
極蔵)
俺は『陽の当たる場所』だな。今、カントリーをやりたくて、歌詞も山田学さんに書いてもらって、出来てきた時に、「これだ!!!」って思いました。俺がやりたかったのはこれ。で、この曲はとにかくバンジョーに弾きまくってもらいました。これがいいっすよね。
ー格闘家の山田学さんが、2曲歌詞を書かれているとのことですが、どのようなご縁だったのですか?
極蔵)
それは、テツなんだよね。
テツ)
THE STREET BEATSやNICKEY&THE WARRIORSなどでドラムを叩いている牟田昌広さんのドラム教室の飲み会で最初に出会って、いつもくだらないギャグを連発していて(笑)。
なんか不思議な縁を感じて、その日から仲良くしてもらってます。
山田学さんは、ソウルメイトというか。魂が繋がっている感じがするんですよね。
極さんが書く詞と、学さんが書く詞は共通点があるんですよ。がむしゃらだし、甘えてないし、今の時代に必要な「テメーの力でもぎ取るんだ!!」みたいなのがテーマにあるから、絶対にこの2人は合うと思っていましたね。それで、ご紹介したいなって思っていて、極さんに「この曲どうですか?」って言ったら「OK!!!」ってなって。
ー極蔵さんに、すごくハマっている感じが曲を聴いていてもしますよね。
極蔵)
そう、ハマってますね。
~ぜひ聴いてもらって、曲を覚えて、ライブハウスに来てもらって、一緒に歌ってもらえるとよろしいかな(HIROSE)~
ーいよいよ、レコ発ツアーも始まりますね。
SUZAN)
はい!こっから、日本各地に行くんで、やっぱり『素晴らしき我が人生』じゃないですけど、楽しんでいこう!って感じですね。自分も楽しんで、お客さんも楽しんでもらって、みんなを伝染させていきたいなって。というわけで、みんな待ってるぜ!!!
HIROSE)
いいものが出来上がったので、ぜひ聴いてもらって、曲を覚えて、ライブハウスに来てもらって、一緒に歌ってもらえるとよろしいかなと思います。
CHAD)
極蔵さんの歳になった時に、『素晴らしき我が人生』って言い切れるのがすごいなって思って。この歌詞を見た時に、その歳になってそう言い切れるのがすごいと思って。素敵な生き方をされてるんだなって思って、それが伝わればいいなと思います。届けます!!!
~ツアーがんばっていきましょう!!!(極蔵)~
テツ)
極さんが59歳のソロアルバムということで、僕もゲンドウミサイルの全国ツアーの時とかに、弾き語りで運転手としてついて行ったことがあって、お世話になったこともありますので、その恩返しと思って色々とやらせて頂きました。それがいい形になったので、嬉しいなと思っています。なので、ぜひ、よろしくお願いします!!!
極蔵)
メンバーのみなさんは、普段は他のバンドをやっていて、忙しいと思いますし、俺も今年はゲンドウミサイルのメンバーには「ごめんな」って言っています。そんな忙しい中なんだけど、やってくれるメンバー、よろしくお願いしますということで、ツアーがんばっていきましょう!!!
テツ)
では、エイエイオー!で締めましょうか?
じゃあ、みなさんも一緒に、がんばるぞー!!!
一同)
エイエイオー!!!!!
インタビュー後記
5月に、大世界夜桜極蔵楽団のライブを初めて観に行った。まだ、音源にも触れる前だったが、魂を感じる演奏と親しみやすい楽曲でとても楽しいライブだった。
極蔵さんをライブで観たのもその時が初めてだったのだが、その存在感と放たれるオーラの強さが印象的だった。
販売会での極蔵さんは、カウンターに立ち、来た人来た人に温かく声を掛け、たくさんの人と楽しい話を繰り広げ、場を和ませていた。
インタビューでも穏やかに語り、さらっと他のメンバーに話を振っていく様子がとても素敵だった。
そんな極蔵さんの魅力のもとに結成されたこの楽団。
メンバーのみなさんも、それぞれにそれぞれの良さを放っていてとても魅力的だ。そして、とにかく仲が良く、もっと以前から活動しているような結束力を感じる。インタビューの中でも話があったが、本当に楽しそうで見ているこちらも楽しくなってしまう。
その楽しさがあふれでているのが、今回リリースされたアルバム『素晴らしき我が人生』だ。
このアルバムからは、「クソ野郎!」と笑いながら我が道を突き進む楽観的な強さを感じる。暑苦しい、恩着せがましい言葉ではなく、あるがままで我が道を突き進んできたからこそ滲み出るような、気持ちの良い、スカっとする言葉たち。そして、人情味とユーモアも忘れずにしっかり入っている。
また、曲も音楽的な背景をしっかりと感じさせるように作られていて、音楽ファンの心をくすぐる。どこかふざけているようで、実は大真面目に作られていることが伝わってくる。
ワイワイと賑やかな雰囲気の中で行われた今回のインタビューでも、随所にその人情味があふれでていた。
特に「ソロアルバムを作るつもりが、バンドになってしまった。」という話は、とても興味深かった。
バンドの中で、人と人がぶつかり合いながら、1つの音楽を作り上げるという人間としてめんどくさいであろう事を、最終的には選んでいく極蔵さんと楽団メンバーの心意気を感じるエピソードだ。
寅さんのような心意気にあふれるメンバーと共に作り上げた極上のアルバムを引っ提げて、レコ発ツアーへと走り出している大世界夜桜極蔵楽団。
極蔵さんと楽団メンバーが見続けている粋な夢は、ここからどんな物語を作り出してくれるのだろうか。この続きはライブハウスで観ることとしたい。